11月 東洋医学の養生だより|そろそろ乾燥の季節
のどや肌、乾燥しませんか?
朝晩の空気が、ずいぶん冷たくなってきましたね。
11月になると、
「のどがイガイガする」
「朝起きると口の中が乾いている」
「鼻の中が乾く」
「肌がカサカサする」
そんな変化を感じる方も増えてきます。秋から初冬にかけては、気温が下がるだけでなく、空気も少しずつ乾いていく季節です。
この時期は「乾燥」の影響を受けやすいので、体のうるおいを消耗しすぎないことが大切です。
乾燥に気をつける季節
東洋医学では、秋から初冬は「肺」と関わりが深い季節と考えます。ここでいう「肺」は、現代医学でいう肺という臓器だけを指すものではありません。
呼吸することに加えて、鼻やのど、皮膚、体のうるおいの巡りなども含めて、ひとつの働きとして捉えています。
そのため、空気が乾燥する季節には、
・のどや鼻が乾く
・肌がカサつく
・便が硬くなる など、一見ばらばらに見える変化も、東洋医学では「体のうるおいが不足しているのかもしれない」と、ひとつながりに考えることがあります。
朝だけ、のどや口がカラカラになる方へ
朝起きたときだけ、
「のどが痛い」
「口の中がカラカラ」
という方は、部屋の乾燥だけでなく、眠っている間「口呼吸」になっているかもしれません。寒くなって鼻が通りにくくなると、知らないうちに口で呼吸していることがあります。
口を開けたまま眠ると、のどや口の中を空気が通り続けるため、乾燥しやすくなります。
加湿をしているのに朝だけ乾く方は、
「寝る前、鼻は通っていたかな」
「朝起きると口の中が乾いていないかな」
と、自分の状態を観察してみると、乾燥の原因を見つけるヒントになります。室内の乾燥が気になるときは、温湿度計で一度実際の状態を確認しておくのもいいですね。
お風呂上がりに肌がつっぱる方へ
寒くなると、お風呂の温度もつい高くしたくなります。でも、熱すぎるお湯や長時間の入浴は、肌のうるおいを守っている皮脂まで落としすぎることがあります。
「お風呂から出ると肌がつっぱる」
「入浴後にかゆくなる」
という方は、保湿剤を増やす前に、
・お湯が熱すぎないか
・長く入りすぎていないか
・体をゴシゴシ洗っていないか 一度見直してみてください。
乾燥した肌に何を塗るかだけではなく、「肌が持っているうるおいを、必要以上に取りすぎない」というのも大切なセルフケアです。
食事からも「うるおい」を
東洋医学では、乾燥する季節には、毎日の食事からも体のうるおいを補うことを大切にします。「体のうるおいを補いながら、「肺」をいたわる食材を取り入れる」という考え方があります。
そこで、この時期の食養生によく登場するのが、梨、れんこん、白ごま です。
梨 ― 乾燥する季節の代表的な食材
梨は、秋の食養生を代表する食材のひとつで、乾燥によって失われた「うるおい」を補う、として考えられてきました。
・口やのどが乾く
・乾いた咳が出る
といった、乾燥が目立つときに取り入れられてきた食材です。みずみずしい梨を食べると、口やのどが潤う感じがありますよね。その特徴を単なる水分補給だけではなく、「体に必要なうるおいを補う食べ物」として捉えてきました。
ただし、梨は体を少し冷やす性質があると考えます。冷えやすい方やお腹が弱い方は、たくさん食べすぎず、加熱していただくのもいいですね。
れんこん ― のどや鼻が乾きやすい季節に
れんこんも、秋から冬の食養生によく使われる食材です。秋から初冬は、鼻やのどなど、外の空気が直接触れるところが乾燥しやすくなります。煮物やお味噌汁、きんぴらなど、普段の食事に取り入れやすいのもいいですね。
白ごま ― 肌やお腹の乾燥が気になるときに
白ごまも、東洋医学では「うるおいを補う」食材のひとつです。
・肌が乾燥しやすい
・便が硬くなりやすい といったときに、昔から食養生に取り入れられてきました。すりごまにして、お味噌汁や和え物に加える、ご飯にかけるなど、いつもの食事に少し加えるだけなら続けやすいですね。
「乾燥のサイン」から対策を見つける
乾燥は、人によってそれぞれです。
朝だけ、のどが乾く人
鼻の中が乾きやすい人
お風呂のあとに肌がカサつく人
便が硬くなりやすい人
こうした小さな変化も、今の体の状態を知るための手がかりです。
「乾燥する季節だから仕方ない」だけでなく、「どこが乾燥しやすいタイプなのかな?」と一度ご自身の体を観察してみましょう。
・朝のどが乾くなら、眠っているときに口テープを貼ってみる
・お風呂のあとに乾燥するなら、お湯の温度や洗い方を変えてみる
・食事では、季節に合った食材をひとつ取り入れてみる
自分の体に出ているサインが分かると、自分に必要なセルフケアも見つけやすくなりますね。
11月は、本格的な冬を迎える前の季節の変わり目です。乾燥や温度に合わせて、あなたのこころと体に、少し目を向けながらお過ごしにください。
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