夏風邪ひいていませんか?
気候が不安定な梅雨時に流行するのが夏風邪です。この時期の風邪は、せきなどの症状が長引くことが多いので、しんどい思いをされているかもしれませんね・・・。せきやたんをしずめたい時に役立つおいしい果物があります。それは、今が旬の「びわ」です。
「びわ」の鮮やかなオレンジ色の実は、やさしい甘さとさわやかな食感があり、この時期しか食べられない初夏の楽しみですね。
びわの実には、呼吸器の粘膜に潤いを与えて、たんを取りのぞき、せきをしずめる効果があります。
のどの渇きをやわらげて、口内を清浄に保ったり、吐き気を抑える効果も期待できます。
びわの葉は、枇杷葉(びわよう)という生薬として使われています。この生薬は、せき止めや胃の痛みがある時に有効とされています。
「びわ」の豊富な栄養価
①ベータカロテン(ビタミンA)
人参やかぼちゃにも豊富に含まれるオレンジ色の色素を持つビタミンです。髪の健康維持や視力低下の予防、皮膚や粘膜を守る効果があります。
②ビタミンB2・B6
皮膚や粘膜を守り、肌あれを防ぎます。炎症で傷ついた粘膜の修復にも必要な栄養素であるため、風邪の回復や疲労には欠かせないビタミンです。また、ビタミンB6は、女性の月経前後の不調(イライラや気分の落ち込みなど)のホルモンバランスの乱れによる不調も和らげてくれます。
③カリウム
体内の余分な水分を排出して、むくみを解消します。汗をたくさんかく季節になると、汗とともにカリウムも流れ出てしまうので、カリウムは不足しやすいミネラルとも言われています。
④鉄分
女性に多い鉄欠乏性貧血を予防します。「びわ」に含まれるビタミンCの働きで、鉄分の吸収率がアップします。
「びわの葉灸」という灸治療も
また、びわの葉には、抗がん作用のある「アミグダリン(ビタミンB17)」、アンチエイジングに効果的な「クリプトキサンチン」や、利尿作用のある「タンニン」などが含まれています。
びわの葉を敷いて、その上からお灸をあてる「びわの葉灸」という灸治療もあります。びわの葉には優れた効果があるとして、古くから知られています。
「びわ」おすすめ料理法
「びわ」は生で食べるのが一番のおすすめですが、たくさん手に入ったら『びわ酒』にしてみるのはいかがですか?
作り方は、びわ500g(水洗いして乾かす)・レモン2個(皮をむいて輪切り)・氷砂糖100g・ホワイトリカー900ccを、霧吹きでホワイトリカー(材料分とは別)を吹き付けて消毒した保存瓶に入れて2か月ほど待てばできあがりです。
食欲が落ちた時に食前酒として、「びわ酒」を少し飲むのがおすすめですよ!
優れた薬効「びわ」
「医者の庭には、必ずびわの木が植えられている」といわれているほど、「びわ」の薬効は昔から重宝され、広く利用されてきました。風邪の症状を抑えてくれる「びわ」をおいしく食べて、ゆっくり休んで体調を回復して下さいね。