【アトピー性皮膚炎】
アトピー性皮膚炎の病院での一般的な治療は、ステロイド外用薬や抗アレルギー薬を使用します。ステロイド外用薬は、皮膚の炎症を抑えるための塗り薬です。抗アレルギー薬は、アレルギー物質に対して身体が反応しにくいようにするための薬です。
これらの薬は、すぐに効果が出始めることや、とても良く効くことから、アトピー性皮膚炎では処方されることが多いです。指示された回数、量、期間をきっちり守ることが大切です。おさまったから自己判断で中断してしまう方も多いですが、結果としてアトピー性皮膚炎の症状を、より悪化させることもありますので注意が必要です。経過を見ながら薬の強さを徐々に軽くしていくことが望ましいです。
しかし、薬には作用と副作用があり、作用が強ければ副作用も比例して強く出てしまいます。つまり、良く効く薬ほど、身体への負担はとても大きいものとなってしまいます。体にとっては、なるべく薬は少ない方が良いです。
その為に大切なこととして、アトピー性性皮膚炎の症状が比較的軽いうちに正しく対処することで重症化することを防げると考えます。症状が軽いうちにできる対処とは、「身体の状態を整えておくこと」です。
具体的には、「アトピー性皮膚炎の原因」でご説明したように、「自律神経の乱れ」を整えておくことが、アレルギー性皮膚炎の症状を緩和させるためには、とても大切な治療となります。
アトピー性皮膚炎を治すためにご自身でできることは、
①規則正しい生活を送ること
②甘い物をやめること
です。これは前提でありとても有効です。まずは乱れた生活を見直し、決まった時間に眠りにつくことや、十分な睡眠をとることなど、できる範囲での「健康的な生活」を目指していきましょう。生活習慣が乱れていることに気づいていない方も多いのが現状です。
また、チョコレートやアイスなど、甘い物(砂糖)の摂り過ぎは血流を悪くし、アトピー性皮膚炎の症状を悪化させることにつながりかねません。一度、ご自身の食生活を見直してみましょう。
当院の鍼灸治療は、まず自律神経を整える治療を行います。副交感神経優位になっている状態からバランスを整えます。そして、薬をなるべく少なく、「自分で治す力」を高めるためには、内臓の働きを良くして、全身の血行改善をすることが大切です。
鍼灸治療では、自律神経を整えるために効果的なツボを刺激したり刺激量を最適に調整したりします。心と身体の緊張をほぐし、全身をリラックスに誘導することのできる鍼灸治療は、自律神経のバランスを整えることで、結果的にアトピー性皮膚炎のつらさから解放できると考えます。
アトピー性皮膚炎の症状の強さに応じては、ステロイド薬などの病院での専門的な治療は必要です。しかし、もっと根本的に症状を改善するためには、自律神経を整えていくことは欠かせない治療ではないかと思います。健康的な生活を送るれるよう、少しでもお役に立てればと思います。あきらめずに、一度ご相談ください。