秋は乾燥の季節 体に潤いをあたえる食べ物を摂りましょう
まだまだ日中の暑さは残っていますが、朝夕の吹く風には、すっかり秋の空気を感じるようになりましたね。湿度が下がって過ごしやすくなる反面、空気の乾燥による不調が出やすい時期になります。
「のどが痛い」、「痰の切れが悪い」、「咳が続く」といった症状でお困りではありませんでしょうか?このような時には、「肺」を潤す「白い食材」をとりいれて体を養生することがポイントになります。
とくにおすすめしたい果物は、「梨」です。みずみずしくて甘い「梨」が、残暑で疲れた体を癒して、乾燥からも体を守ってくれます。
「梨」は、体の熱を冷まして、ほてりを鎮める「涼」という性質を持っています。「肺」をうるおして咳をしずめ、のどの痛みをやわらげる効果があります。痰の切れが悪いときや、から咳、のどの痛みや、のどの渇き、のどの炎症など、のどの不快症状がある時にぴったりな果物です。肌にもうるおいを与えてくれるので美肌効果や、飲酒したときのお酒の毒をすばやく取り除くはたらきによって二日酔いの改善にも役立ちます。
「梨」の優れた栄養価
①ソルビトール
甘くて清涼感のある糖アルコールの一種です。保水作用や便通を整える効果があります。
②アスパラギン酸
アミノ酸の一種で、疲労回復に効果を発揮する成分です。
③プロテアーゼ
タンパク質を分解する消化酵素で、調理に使うと肉を柔らかくするはたらきや、食事と一緒にとると消化を助けるはたらきがあります。
④カリウム・食物せんい
「梨」は、約90%が水分で、ビタミン類は少ないのですが、高血圧を予防する「カリウム」や、便秘解消効果のある「食物せんい」が豊富に含まれています。
「梨」おすすめ料理法
古くから中国では、「梨」を氷砂糖と一緒に煮たシロップが咳止めに使われているそうです。そこで、今回は、簡単に作れる「梨シロップ」をご紹介したいと思います。ちょっと喉が痛い時や、咳が出る時に小さじ1杯程度を飲むのがおすすめの食べ方です。
「梨シロップ」作り方
「梨」1/2個は皮をむいて芯を取り、1㎝角に切って、ジャム瓶などの保存容器に入れます。ここに、はちみつ大さじ3、レモン汁大さじ1を入れたらフタをして、瓶を軽く振り混ぜます。そして冷蔵庫でひと晩寝かせればできあがりです。はちみつ漬けになった「梨」はそのまま食べるのもおいしいですが、ヨーグルトと混ぜてデザートにしたり、お好みでいろいろとアレンジができるので、おいしく頂けると思います。
「梨」はこれから迎える乾燥シーズンにぴったりの果物です
からっとした空気が心地よい季節になります。湿度が下がると空気は乾燥してきます。わたしたちの体の呼吸器系は乾燥には敏感です。「梨」は、空気の乾燥が始まるこれからの時期にぴったりの果物です。
季節の食べ物をおいしくいただく「食養生」で夏の暑さにっよる疲れをを上手に乗りこえて、健やかな秋をむかえたいですね・・・。