梅雨、体の冷えを感じるときには「らっきょう」がおすすめです
梅雨どきは、外は蒸し暑くても、室内に入るとクーラーが効いていたり、急な雨に降られたり・・・と、体が急に冷えることが意外と多い時期ですよね。実は、体の冷えが取れない時におすすめの野菜があります。それは「らっきょう」です。
毎年6月になると、自家製のらっきょう漬けを漬ける方も多いのではないでしょうか?わが家でも、らっきょう漬けは、暑い夏を乗り切るために欠かせない保存食になっています。
「らっきょう」のことを漢方では、「薤白(がいはく)」と呼びます。おもに全身の「気」をめぐらせて、体をあたため、痛みをとる、という目的の薬として使われています。腹部をあたためて血行を良くして、発汗を促すはたらきがあることから、冷え性や風邪などにも良いと、らっきょうは昔から重宝されています。
「らっきょう」の優れた栄養価
①硫化アリル(アリシン)
硫化アリルとは、「らっきょう」特有のにおいのもとです。硫化アリルは、ビタミンB1の吸収を助け、疲労回復や滋養強壮に効果があります。免疫力を高めて、がんの予防にも効果があるとも言われています。血行を促進して冷え性を改善します。
②食物せんい
「らっきょう」には、水に溶ける性質をもつ「水溶性食物せんい」が多く含まれています。腸内環境を整え、便秘解消に効果を発揮します。水溶性食物せんいの特徴である「粘着性」のはたらきによって、胃腸内をゆっくり移動していくため、お腹がすきにくくなります。糖質の吸収もゆるやかになるので、食後血糖値の急上昇をおさえてくれます。
③カリウム
「らっきょう」には、利尿作用があります。とりすぎた塩分を汗や尿と一緒に出してくれるので、高血圧の予防効果が期待できます。夏バテの原因のひとつにカリウム不足もあります。汗とともに流れていくため、不足しやすいミネラルでもあります。
【「らっきょう」おすすめ料理法】
「らっきょう」といえば酢漬けにするのが一般的ですが、旬の時期だけ味わえる『生らっきょうの天ぷら』もおすすめの食べ方です。作り方はいたって簡単です。天ぷら粉を水で溶いたものに、皮をむいた生らっきょうをつけて、カラッと揚げるだけ!!
シンプルに塩をつけて食べれば、「らっきょう」が持つうまみや甘みを存分に味わえますよ。一度おためしになってみてください。
「らっきょう」で、夏の暑さに負けない体づくり
これから本格的な梅雨に入る今の時期に、「らっきょう」を食べて、代謝を上げておくと、夏の暑さに負けない体づくりができます。食べすぎると、お腹にガスがたまったり、腹痛や下痢を起こすことがあるので、1日に4~5粒程度を目安に召し上がってくださいね。
湿度が高くなってくると、疲れやだるさも目立ち始めます。「あぁ疲れたな・・・」と感じたときには、無理せずに積極的な休養を取るようにしてください。体は徐々に季節の変化に順応していきますから、慣らしていくような感覚を意識してお過ごしくださいね。