アトピー性皮膚炎のかゆみと上手につき合うために

アトピー性皮膚炎のかゆみは、本当につらいものです。
かつては乳幼児や子どもに多いと言われていましたが、最近では大人になってから発症する方も増えています。
「子どものころはアレルギーとは無縁だったのに…」という方が、突然症状に悩まされることもあります。

原因はひとつではありませんが、生活環境や食生活の変化、そしてストレスなどが関係していると考えられています。ストレスは自律神経のバランスを乱し、体の反応を過敏にしてしまうことがあるからです。


夜にかゆみが強くなる理由

夜は体がリラックスモードになり、血流が良くなります。それ自体は健康に良いことですが、同時にかゆみを感じやすくなることもあります。
「かいちゃダメ」と思っても、無意識に手が動いてしまうこともありますよね。そして「またかいてしまった…」と落ち込む。それがまたストレスになってしまうことも。

そんな時は、「強くかくのではなく、やさしくなでるように」と意識してみてください。少し気持ちがラクになることもあります。ただし、かいた後は血流が良くなってかゆみが一時的に増すことがあるので、やさしいタッチを心がけましょう。


日常生活でできる工夫

アトピー性皮膚炎と向き合ううえで大切なのは、体の巡りを整えることです。
その方法のひとつが「適度な運動で汗をかくこと」。

「汗をかくと余計かゆくなりそう…」と思うかもしれませんが、汗には体温調整や皮膚の保湿、老廃物の排出など、体にとって大切な役割があります。

子どもの場合

外で元気に遊ぶ時間を増やすことがおすすめです。親御さんも一緒に身体を動かすと、子どもはもっと楽しくなり、ストレス解消にもつながります。

大人の場合

ウォーキングや軽い体操、ヨガなど、自分に合った運動を続けることが大切です。無理なく、楽しめるものを選びましょう。
また、39℃前後のぬるめのお湯での入浴も、じんわりと汗をかけてリラックスしやすくなります。入浴後はミネラルウォーターやお茶などで水分補給をしましょう。


皮膚を清潔に、やさしく守る

汗をかいたあとは、皮膚を清潔に保つことも大切です。
強い洗浄力のボディーソープは必要ありません。昔ながらの固形石けんを使い、やさしく洗い流すだけでも十分です。皮膚をゴシゴシこすらず、手のひらで包み込むように洗うことで負担を減らせます。


自分の体の声を聴く

症状や体調は人によって異なります。
「これは合っているな」と思えば続け、「合わないな」と感じれば別の方法を試す。それでいいのです。
大切なのは、焦らず、自分のペースで体と向き合うこと。

当院では、アトピー性皮膚炎の症状に悩む方の「お話をじっくり伺う」ことから始めています。
どんな小さなことでも、安心してお話しくださいね。


【まとめ】

  • 夜は血流が良くなり、かゆみを感じやすくなる

  • やさしく触れることで気持ちをラクにする

  • 適度な運動と入浴で体の巡りを整える

  • 皮膚をやさしく清潔に保つ

  • 自分に合った方法を見つけて続ける


愛知県新城市の「よろづ鍼灸治療院」は、女性専用・完全予約制の鍼灸院です。
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